ボイストレーニングを受けよう、ボーカル教室へ通おうという人の、大部分の人が高い声を出したいといいます。
実際に歌ってもらうと、とにかく高い声出さなければ!と無意識に考え声を張り上げるか、搾り出すように声を出します。
そうすると声帯は閉まり、筋肉は収縮し、逆にどんどん声が出なくなってしまっています。
高い声を出すテクニックやトレーニング方法というのは確かにあります。
でも一番大切なのは無意識にかけている制限を取り払うことです。
子供を考えてみてください。
子供は特に感情を制限されることがないので、驚くほど高い声を出します。
歩いていても、よく耳にしますね。
電車の中や、お店で子供が甲高い声で、泣き叫ぶことを聴くことも多いです。
声変わりとか声帯が痛んでいないから・・・という以前に、何の制限もないから高い声が出ているのです。
しかし成長するに従い、同じような声が出なくなります。
声変わりは仕方ないですが、環境によるストレスなどで、いろいろと自身の感情に制限をかけてしまいます。
例えば会社でも街中でも車内でも「大きな声で話すのは控えなくてはいけない」という感覚が見に染み付いています。
多くの人が「人前で大きな声を出すのが恥ずかしい」と思っています。
そうすると、ちゃんとした声を出そうと思っても、思うように出てこないのです。
思うように声が出ないのに「上手く歌おう」「高い声を出そう」と必要以上に考えてしまうために、緊張してさらに声が出なくなってしまいます。
でも次のような場面を考えてみてください。
「怒って怒鳴り散らしているとき」
この時って、普段の話し声よりも大きな声で、トーンもかなり高くなっているはず。
これは「怒り」という感情によって、自分の制限が外れてしまっています。
「絶叫マシンやお化け屋敷で、叫んでいる場合」
こちらは「恐怖」という感情で、制限が外れるわけです。
恐怖の叫びといえば、洋画のホラー映画とか見てください。
女優さんの叫び声ってまさに金切り声という甲高いキンキン声です。
その女優さんも、普通のセリフの時とは別人のような声ですよね。
無意識のうちに自分に制限をかけているものを取り払ってしまえば、誰でもある程度の高い声は出るようになるのです。
もちろん高い声というだけでは歌にはならないので、ボイストレーニングや歌の練習して声をコントロールする必要はあります。
が、まずは自分で押さえこんでしまっているものを、取り除く練習をしていきましょう!